植物由来素材・研究開発特集2026年9月 / 詳細特集号
CICA SCIENCE JOURNAL

化粧品原料特集 / 外用の配合製品評価と細胞試験

COSMETIC INGREDIENTS / 化粧品用

肌と頭皮のケアに、
植物由来の新しい視点を。

CICA EXOSOME・CICA PDRNの化粧品用Fluidについて、塗布した配合製品の使用試験と細胞試験を紹介します。

用途:化粧品・外用処方評価:塗布使用試験/in vitro形態:化粧品用Fluid

BEAUTY INGREDIENTS / 化粧品原料特集

肌・頭皮ケアの企画を、
植物由来素材から。

ツボクサの小胞を活用するCICA EXOSOMEと、DNAに着目するCICA PDRN。2つの素材を、規格・評価指標・処方への配合という視点から紹介します。以下は化粧品用Fluidシリーズの技術資料です。

CICA EXOSOME

(V)BioExo-Fluid(Cica) / 化粧品用液状原料

目元、色素、皮脂。スキンケアの企画を、具体的な測定項目から考える。

FORMULATION STUDY / 配合製品の使用試験

4週間のトナー使用試験

0.1%配合トナーを使用し、使用前後で評価。目元・色素指標の試験と、皮脂等の試験は対象者の異なる別試験です。

50–69歳の女性9名 / 4週間 / 0.1%配合トナー
目元の凹凸指標
使用前 17.68、4週間後 16.61
Indentation index / 表示値は平均値。 拡大 ↗
色素濃度指標
使用前 47.92、4週間後 47.47
A.U. / 表示値は平均値。 拡大 ↗
20–39歳の成人7名 / 4週間 / 0.1%配合トナー
ホワイトヘッド数
使用前 13、4週間後 11.86
個 / 表示値は平均値。 拡大 ↗
皮脂量
使用前 83.14、4週間後 54.71
µg/cm² / 表示値は平均値。 拡大 ↗

配合製品の使用前後の平均値です。原料単独の作用や無配合処方との差を示す数値ではありません。0.1%は当該試験の配合条件で、TDSの推奨配合範囲1–5%とは区別しています。

出典 [E1] p.5–6。

商品開発への視点トナーを用いた使用試験を起点に、対象とする肌状態と評価項目を選定。美容液やクリームへの展開では、採用処方での確認につなげます。

細胞で調べる

TDSにはCOL1A1、MMP1、NF-κB関連の評価と創傷閉鎖試験が掲載されています。コラーゲン関連指標や細胞応答を探るための基礎評価です。

モデルで調べる

Neodermを用いた拡散試験を実施。NTA・脂質染色等を組み合わせたモデル評価であり、ヒト皮膚での浸透率を直接示すものではありません。

処方条件を考える

4・25・45℃で12週間の粒子状態評価を掲載。原料の試験条件を確認し、実際の処方・製造工程・容器での安定性検討につなげます。

原料の仕様・INCI・配合条件を確認する

ツボクサの小胞を、スキンケア処方へ。

Exotraction®による分離・精製を行い、水・グリセリンなどを含む液状原料として処方に使用する設計です。TDSにはCryo-TEM、NTA、脂質染色、RNAの測定が掲載されています。

主要INCI
Centella Asiatica Leaf Vesicles
原料の組成
Water / Glycerin / 1,2-Hexanediol / Centella Asiatica Leaf Vesicles
粒子数規格
1.0 × 10⁹ particles/mL超
平均粒径規格
100–200 nm(NTA)
pH
6.00–8.00
推奨配合量
Fluid原料として1–5%
保管・期限
15℃未満・遮光・密閉保管/製造から24か月

出典 [E1] p.2・7。INCIは資料記載。配合率は小胞そのものの純度・含量ではなく、Fluid原料の配合率です。

CICA PDRN

PDRN Fluid(Cica) / 化粧品用液状原料
CELL STUDY / 細胞試験

創傷閉鎖と、コラーゲン関連指標。

18時間後の創傷閉鎖率は、対照23.43%に対しCICA PDRN 57.38%。TGF-β1を細胞応答の比較基準として用いています。グラフと試験条件を見る ↗

COL1A1発現は1 ng/µLの条件で対照比23.5%増加と記載。創傷閉鎖率と遺伝子発現は異なる評価であり、皮膚の再生率やシワ改善率への読み替えはできません。

化粧品原料TDS / IN VITRO

CICA PDRNの細胞応答を調べる。

18時間後の創傷閉鎖率を、対照、CICA抽出物、TGF-β1と比較した細胞試験です。

TGF-β1は細胞応答を確認する陽性対照です。ヒトへの塗布による再生効果、経口摂取による効果を直接示す試験ではありません。

CICA PDRNの細胞試験

創傷閉鎖率(%) / 18時間後 / in vitro

対照CICA PDRN
1 ng/µL
CICA抽出物
1%
TGF-β1
10 ng/mL

対照群比+144.9%

増加率=(57.38−23.43)÷23.43×100。元資料の平均値・誤差棒を再作図(誤差の種類・nは当該図に記載なし)。出典:ABio「PDRN Fluid(Cica)」TDS ver03、p.3。
COL1A1発現を、細胞で評価。
対照 1、CICA PDRN 0.1 ng/µL 0.734、CICA PDRN 1 ng/µL 1.235、CICA抽出物 1% 1.088、TGF-β1 10 ng/mL 1.633
相対発現量(対照=1) / 表示値は平均値。 拡大 ↗
IN VITRO+23.5%

コラーゲン関連遺伝子に着目。

1 ng/µLの条件で、COL1A1発現が対照の1.235倍。細胞での反応を確認する基礎データです。

TGF-β1は比較基準(陽性対照)。平均値のみを再作図。n・誤差の種類は当該図に明記されていません。

[P1] ver03 p.3、元グラフの数値を使用。

商品開発への視点目元や肌の質感に着目した処方検討に。細胞での評価と、実際の配合製品の使用試験を分けて読み解きます。

FORMULATION STUDY / 配合製品

目元・ほうれい線の使用前後評価

51–60歳の男女14名を対象に測定。TDS ver01に1%配合クリームの条件、ver03に2・4週間後の代表画像が掲載されています。

目元のシワ長さ
使用前 32.2、使用後 23.98
mm / 表示値は平均値。 拡大 ↗
目元のシワ面積
使用前 26.1、使用後 20.8
mm² / 表示値は平均値。 拡大 ↗
目元の平均深さ
使用前 0.042、使用後 0.038
mm / 表示値は平均値。 拡大 ↗
ほうれい線面積
使用前 125.4、使用後 114.5
mm² / 表示値は平均値。 拡大 ↗

TDS掲載のBefore/After平均値を転記。表のAfter時点は図中に明記されていないため、代表画像の時点と同一と断定していません。配合製品の試験であり、経口摂取の試験とは異なります。

出典 [P1] ver03 p.3–4、ver01 p.4。

頭皮領域も評価

ver03には成人14名の頭皮水分・赤み関連指標・角質・皮脂の使用前後評価も掲載。顔の試験とは別の評価として紹介されています。

安定性を評価

4・25・45℃および温度サイクルで12週間、定量と電気泳動を評価。原料の安定性資料を処方検討に活用します。

食品開発と区別する

本項の仕様・配合率・試験は化粧品用Fluidに関するものです。食品用原料の組成・規格・摂取量には適用しません。

原料の仕様・INCI・配合条件を確認する

植物由来DNAを、精製・サイズ管理。

ABioのEssentraction™では、植物の核に着目し、DNAの分離・精製を経てPDRNを調製します。TDSでは電気泳動によるサイズ確認と、吸光度比による品質評価を組み合わせています。

主要INCI
Sodium DNA
原料の組成
Water / 1,2-Hexanediol / Sodium DNA
DNAサイズ
500 bp未満(電気泳動)
吸光度比
A260/A280:1.6–2.3
10倍濃縮後の評価条件
pH
6.00–8.00
推奨配合量
Fluid原料として1–5%
保管・期限
15℃未満・遮光・密閉保管/製造から24か月

出典 [P1] p.2・6。500 bpはDNAの長さに関する管理値です。配合量1%は、純粋なDNAが1%含まれるという意味ではありません。

別冊 / PLANT INGREDIENT LIBRARY

植物から、開発テーマを探す。

By development theme

うるおい、肌の見え方、頭皮・毛髪。保有する試験資料の評価テーマから、CICA以外の素材に出会う別冊です。

以下の配合試験は、各Fluid原料を使用した製品の評価です。試験ごとに対象者・処方・評価方法が異なります。

うるおい・肌の見え方を考える

保湿・色素指標などの評価資料から。

E / 05

ダマスクローズ

Rosa damascena

花由来小胞を活用したRose。角層水分量、水分分布、経皮水分蒸散量を評価し、うるおいを軸にした処方検討につなげる資料構成です。

0.1%配合クリーム/女性21名・20–58歳/4週間。
評価:保湿関連の機器測定。

[E5] TDS p.2・4。

E / 06

トマト

Solanum lycopersicum

果実由来小胞を含むTomato。メラニン関連の基礎評価に加え、肌の明るさ・色素指標を調べた配合製品試験と、粒子の安定性資料を掲載しています。

0.1%配合クリーム/成人20名・20–60歳/4週間。
評価:L*、メラニン指数、色素沈着部の面積。

[E6] TDS p.2–5。

トマト|メラニン指数
使用前 175.167、4週間後 167.52
A.U. / 表示値は平均値。 拡大 ↗

頭皮・毛髪ケアを考える

頭皮水分・毛髪・抜け毛数などの評価資料から。

E / 02

ツバキ

Camellia japonica

花由来の小胞に着目したCamellia。COL1A1・MMP1・HAS2などの細胞評価と、肌・頭皮の配合試験資料を備えています。

5%配合クリーム/女性22名・41–57歳/2週間。0.1%配合トナー/女性6名・40–64歳/4週間。
評価:肌弾力・頭皮水分・毛髪関連指標。

[E2] TDS p.2–5。

ツバキ|頭皮水分量
使用前 25.17、4週間後 31.89
測定値(資料内に単位記載なし) / 平均値。 拡大 ↗
E / 03

イチジク

Ficus carica

果実由来小胞を使用するFig。頭皮と毛髪のコンディショニングを検討するための素材として、細胞評価と配合製品の使用試験を掲載しています。

0.1%配合アンプル/女性20名・30–59歳/4週間。
評価:頭皮水分、毛髪密度、抜け毛数、キューティクルなど。

[E3] TDS p.2–4。

E / 04

ドクダミ

Houttuynia cordata

Heartleafは皮膚・頭皮領域に着目した植物小胞素材。毛髪の太さ・密度・抜け毛数を、同一対象者の使用前後で評価した資料があります。

0.1%配合トナー/女性7名・30–59歳/4週間。
原料のINCI:Houttuynia Cordata Vesicles。

[E4] TDS p.2・4。

ドクダミ|抜け毛数
使用前 19.57、4週間後 6
本 / 表示値は平均値。 拡大 ↗

02 — 植物由来PDRN

P / 02

ブロッコリー

PDRN Fluid(Broccoli)

細胞の創傷閉鎖試験に加え、目元・ほうれい線、弾力、水分、TEWLの配合試験を掲載。複数の評価軸を備える植物由来DNA素材です。

1%配合ジェル/女性21名・37–58歳。
500 bp未満/主要INCI:Sodium DNA。

[P2] TDS ver01 p.2・4–6。

P / 03

オリーブ

PDRN Fluid(Olive)

創傷閉鎖、COL1A1等の細胞評価と、目元・ほうれい線の配合製品試験を掲載。植物由来PDRNの別の選択肢として検討できます。

1%配合クリーム/男女14名・51–60歳。
500 bp未満/主要INCI:Sodium DNA。

[P3] TDS ver01 p.2–5。

P / 04

ローズ

PDRN Fluid(Rose)

18時間の創傷閉鎖試験と、コラーゲン・保湿・バリア関連の細胞評価を掲載。植物種と精製後のDNAの特性を合わせて確認する素材です。

創傷閉鎖試験:Rose PDRN 0.1 ng/µL。
500 bp未満/主要INCI:Sodium DNA。

[P4] TDS ver01 p.2–3・5。

植物別の掲載結果は、素材間の優劣を直接比較する試験ではありません。この別冊は化粧品用の技術資料に基づく紹介で、各素材の食品への使用可否や経口効果を示すものではありません。

The essentials

同じツボクサから、異なる素材設計。

EXOSOME / PDRN

「植物由来」という共通点の先に、小胞としての特性を調べるアプローチと、DNA断片を精製するアプローチがあります。

EXOSOME

脂質膜をもつ、小胞に着目する。

ABioの植物エクソソーム素材は、植物由来の小胞を含む画分を回収したものです。膜構造の観察、粒子の大きさ・数、核酸や脂質の評価を組み合わせ、原料の特徴を捉えます。食品用の粉末と化粧品用の液状原料では、組成・規格・使用条件が異なります。

PDRN

植物由来のDNAを、素材へ。

PDRNはDNA断片を主体とする素材です。ABioの化粧品用PDRN Fluidシリーズでは、植物からDNAを分離・精製し、500 bp未満の分子サイズを管理。小胞の粒子数ではなく、DNAのサイズや吸光度比などを評価します。

本ページは化粧品用Fluidシリーズの資料です。EXOSOMEは製品資料の呼称を使用しています。個々の粒子の生合成経路まで同定したことを意味しません。

研究資料を読むための、小さな辞典。

READING THE DATA
NTA / 粒子追跡解析
粒子の動きから大きさと濃度を評価する手法。粒子の成分や生理活性の同定とは別の評価です。
COL1A1 / MMP1
コラーゲン関連の合成・分解に関わる指標。遺伝子発現の変化と、ヒトの見た目の変化は区別します。
TEWL
皮膚を通じて失われる水分を測定する指標。角層水分量とは異なる角度から皮膚の状態を評価します。
in vitro / 細胞・モデル試験
管理した条件で反応を観察する試験。処方製品をヒトが使ったときの結果とは異なります。
bp / DNAの長さ
塩基対を表す単位。粒子の直径を表すnmや、製品中の含有量を表す%とは別の尺度です。
使用前後の比較
同じ対象者の変化を見る評価。原料無配合製品との比較や、別素材との比較とは区別して読みます。

COSMETIC FORMULATION

つくりたい処方から、素材を選ぶ。

トナー、美容液、クリーム、頭皮用アンプル。剤形と評価したい項目から、原料規格・配合条件をご確認ください。

本ページの配合率は化粧品用Fluid原料としての値です。供給ロット・納期は原料別にご相談ください。